インターネットやSNSの普及により、大手の無料着付け教室やきもの学院以外で個人で着付けを教える着付け教室の人気が高まっています。
このような個人運営の着付け教室は大手の着付け教室にはない様々なメリットがあるものの、テレビや雑誌の広告を利用する大手着付け教室に比べるとまだ認知度が低く、個人運営ならではのメリットや魅力はまだ十分には知られていません。
そこで、このページでは個人運営の着付け教室のメリットやデメリットなどを一覧としてまとめるとともに、安心して学べる個人運営の着付け教室の選び方をご紹介します。
着付け教室の運営には講師の人件費や教室の賃料など様々な経費が必要です。
これらの費用は着付け教室に限ったものではなく、その他の習い事の場合にも当てはまる必要経費であり、教室やお店を運営するためには欠かせない出費です。
しかし、個人で運営する着付け教室の場合は、このような必要経費が少なくて済むという特徴があります。
そして、低コストでの運営が可能なため、結果的に受講料も低く抑えることができるというのが個人運営の着付け教室のメリットのひとつです。
では、なぜ個人運営の着付け教室が低コストで運営することができるのか?その理由を3つご紹介します。
大手の着付け教室の多くは駅前の立地の良い場所に教室があります。このような着付け教室はアクセスがしやすい反面、毎月支払う賃料も高額になります。
一方、個人運営の着付け教室は自宅の一室を利用することも多く、そのような場合には教室を運営するにあたって新たに賃料を支払う必要がありません。
お店や教室を運営するにあたって店舗や事務所の賃料は毎月必要な出費となりますので、賃料が不要というのはコスト面では大きな違いとなります。
一般消費者向けの商品やサービスを扱う企業の多くは広告を有効に活用しています。
しかし、個人運営の着付け教室で大々的に広告を利用している教室はほとんどありません。
広告を利用しないことは知名度や集客力の点ではマイナスに働きますが、広告宣伝費は不要になりますので、教室の運営費を抑えることができます。
企業は社員やアルバイトなどを雇ってお店や教室を運営しています。また規模が大きくなれば、役割に応じた分業が必要になりますので、雇用人数も増えていきます。
一方、個人運営の着付け教室は講師が自分ひとりで全ての運営を行うため、スタッフを雇用することはほとんどありません。
全ての仕事をひとりでこなすのは大変ですが、スタッフを雇用する人件費は不要となります。
これらの3つの理由により、個人運営の着付け教室は低コストでの運営が可能となり、結果的に受講料を良心的な価格に設定することができます。
大手の着付け教室の場合は基本的にカリキュラムに沿った授業を行いますが、個人運営の着付け教室の場合は柔軟に対応してくれる先生もいます。
例えば、夏に浴衣しか着ない方であれば、浴衣の着方だけに絞った授業を受けられる教室もあります。
また、入学式や卒業式、結婚式などの特別な行事の時だけに着物を着る方の場合は、礼装の着方を中心に学べる着付け教室を選ぶのもおすすめです。
着物の着方は分かるけど少しだけ復習したい場合には、ワンポイントレッスンなど1回で完結するコースがある着付け教室もあります。
短期間で様々な知識や技術を身につけるのは簡単なことではありませんが、必要に応じて少しずつ学べるため、気軽に習い事を始めることができます。
大手の着付け教室ではクラスの開講日が決まっており、事前に定められたスケジュールに沿って授業が進められるのが一般的です。
一方、個人運営の着付け教室の場合は、特定の入学日を定めておらずいつでも入学可能な着付け教室が多くあります。
授業のスケジュールも曜日や時間が決まっている教室もあれば、講師と次回の日程を相談しながら自分のペースで通うことができる教室もあります。
特定の曜日や時間に続けて通うことが難しい方は、受講日程を柔軟に対応してくれる着付け教室がおすすめです。
個人運営の着付け教室のメリットについてご紹介してきましたが、個人の着付け教室にもデメリットがないわけではありません。
そこで、個人運営の着付け教室にはどのようなデメリットがあるのかをご紹介いたします。
大手の着付け教室の多くは人通りの多い繁華街やオフィス街などに教室を出店していますので、教室までのアクセスが良く、通いやすいのが特徴です。
一方、個人運営の着付け教室の場合は自宅で教室を開いている方が多いため、商業地と比べると交通の便があまりよくない教室もあります。
また、個人情報保護の観点から自宅の住所を公開していないこともあり、実際に問い合わせてみないと教室の詳細な場所が分からないこともあります。
個人運営の着付け教室の場合、多くの方がひとりで教室を運営しています。
一人の先生にずっと指導してもらえるのはメリットでもありますが、例えば転勤などで引っ越しをしなければならなくなったりすると、続けて指導を受けることができなくなってしまいます。
また、講師の個人的な事情により、着付け教室が続けられなくなる可能性もないとは言えません。(病気や親の介護などで教室を続けられなくなるなど)
大手の着付け教室には複数人の講師が在籍しているので、代わりの講師が担当してくれますが、一人で運営している教室の場合は習い事を続けるのが難しくなってしまうこともあります。
カリキュラムのしっかりした大手の着付け教室では、知識や技術の上達に応じて資格やお免状を取得できる教室があります。
しかし、個人運営の着付け教室では資格の認定やお免状の発行は難しいため、資格やお免状を取得したい場合には、事前に確認しておくことをおすすめします。
教室によっては資格を認定している団体や法人等と提携し、一定の技術水準に到達した場合には資格の取得が可能となりますので、資格の取得をお考えの方はそのような着付け教室に通うとよいでしょう。
着付け教室を選ぶにあたっては、これまでご紹介してきたメリットとデメリットを比較検討すること以外にも気をつけなければならない点がもうひとつあります。
それは、着付け教室に関するトラブルに巻き込まれないようにするということです。消費者トラブルについての情報提供を行っている国民生活センターによると、無料の着付け教室などで高額な着物や帯を買わされたという相談が寄せられています。
これから着付け教室に通うことをお考えの方にとっては、このような押し売り被害にあわないような着付け教室を選ぶことが何よりも大切です。
しかし、インターネット上の情報の多くは玉石混交であり、ブログなどのおすすめ記事の中にはアフィリエイトや広告となっているものもあり、どの着付け教室なら安心かといった確実な情報を得ることは容易ではありません。
アフィリエイトとは?
第三者のブロガーやメディアに商品の宣伝や販促をしてもらい、実際に販売につながった場合に、そのきっかけとなった紹介に対して報酬(コミッション)を支払う仕組み。
だれが商品を紹介したのかを追跡できる特別なリンク用URLを用意しておき、購入や契約が完了した場合に商品ごとに異なる報酬額を計算して加算するなどの仕組みが必要なため、多くの場合は「アフィリエイトサービス事業者(ASP)」と呼ばれる、専門のシステムをもつ事業者を介在させることが多いが、アマゾンのように自社でアフィリエイトの仕組みを構築している事業者も多い。
Web担当者Forum
そのため、押し売りの被害を避けるためには、押し売りが起こる原因や背景を理解し、自分自身の判断力を高めることが何よりの近道です。
そこで、次に押し売りが起こる理由を解説するとともに、押し売りのない着付け教室を選ぶための3つのポイントをご紹介いたします。
2018年、NHKの「クローズアップ現代」というテレビ番組で郵便局での保険や金融商品の不適切な販売が報道され社会問題となりました。この押し売りの背景には組織的な圧力があったという指摘がされています。
会社から達成不可能な販売ノルマを課せられ、達成できないと上司から何度も責められるような状況に追い込まれると、何とかしてノルマを達成するために押し売りなどの不適切な販売を行ってしまうケースがあることが様々な調査から明らかになっています。
適切な目標を設定することは目的達成の手段として効果的ですが、あまりに過剰な販売ノルマは不正な販売の引き金となることもあり、悪影響のほうが大きくなります。
着付け教室においても売上ノルマなどによって組織的な圧力がかけられると、郵便局などと同様に消費者への押し売りを招くことがあります。
過大なノルマが引き起こす押し売りを避けるためには、押し売りにつながる兆候を事前に見極めることが大切です。
着物や帯の押し売りに遭遇するリスクを避けるためには、以下の3つをチェックポイントが有効となりますので、入学後であっても自分の通っている着付け教室にあてはまっているかどうか確認することをおすすめします。
厳しい販売ノルマを達成するには、一人でも多くの生徒を勧誘しなければなりません。そのため、セミナーやコーディネート体験会などの名目で販売会への参加が必須となっている教室もあります。
しかし、国民生活センターへの相談事例にもあるように、販売会への参加を強制にしてしまうことによって、購入の意思のない方が高額な着物や帯を無理やり買わされる事例もあります。
こうしたトラブルを未然に防ぐためには、販売会への参加を強制されない着付け教室を選ぶことが大切です。
ノルマの達成が困難な場合、なんとかしようという焦りから講師からの勧誘がしつこくなることがあります。教室で会うたびに販売会に参加するよう催促されたり、電話やメールで何度も勧誘されるようであれば要注意です。
このような営業活動が何度も繰り返されると生徒にとっては迷惑です。生徒の気持ちよりもノルマの達成が優先されるようになると、せっかくの習い事が楽しくなくなるばかりか、押し売りなどのトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。
着付け教室の本来の目的は着付け技術や着こなしのTPOなど、着物を着るために必要な知識や技術の習得にあります。
しかし、着付け教室とは名ばかりで授業中にも関わらず着物や帯の販売を行う教室もあります。
このようなやり方は、購入意思のある方が自分の意思でお店に買い物に行くのとは異なり、購入意思の有無に関わらず強制的にセールスに巻き込まれてしまうため、本人の意思に反して契約させられてしまう危険性があります。
授業とは別の時間に参加希望者だけに来てもらうような形式であれば、このようなトラブルは少なくなりますので、授業と販売会を一緒にせず別々に行う着付け教室のほうが安心です。
なお、ここでご紹介した3つのポイントについては、着物や帯の押し売りにつながるかどうかの判断基準として有効ですので、入学する前に通学経験者のブログなどでそのような事例がなかったかどうかを確認することをおすすめします。
無料着付け教室と個人運営の着付け教室の最も大きな違いは受講料の有無にあります。無料で着付けを習うことができるのは、他の着付け教室にはないメリットです。
しかし、無料の着付け教室は着物や帯の販売を前提としたビジネスモデルとなっているため、過剰な接客や強引な営業が行われてしまう可能性に注意しなければなりません。
無料着付け教室に通うと無料で着付けを教えてもらうことができますが、受講者は原則として販売会に参加することが前提となっています。(着付けだけを無料で教えてもらって、すぐに辞めることはできません)
誰にでも無条件にボランティアで着付けを教えるのではなく、販売会に参加することを条件に着付けの受講料を無料にしている「営利企業の活動」であることを前もって理解しておかなければなりません。
受講料を無料にしているのは、販売会に参加した生徒に着物や帯を販売し収益を上げることが可能だからであり、投資した以上のリターンを得ることができるという経済合理性に基づいた判断によるものです。
無料着付け教室でのトラブルについては国民生活センター等でも相談事例が紹介されていますが、その多くは販売会での押し売りが原因となっています。そこで、無料着付け教室における販売会で押し売りが起こってしまう理由について4つの点からご説明します。
受講者全員が販売会参加するルールになっていると、買う意思のない生徒まで販売会に参加しなければなりません。たとえ販売会は見るだけで購入しなくてもよいということになっていても、強引な押し売りにあってしまった場合は断るのは簡単ではありません。
販売会場には着物や帯のメーカー、問屋など多くの業者がいて、複数の販売員に取り囲まれたり、実際に着物や帯を体に試着されたりして、なかなかその場を離れられないこともあります。
次から次へと商品を勧められ、お金がないと断っても「ローンにすれば1回あたりの支払い額は少ないので大丈夫」などと迫られ、次第に断りづらい状況になることもあります。
無料着付け教室の場合は生徒から受講料を受け取っていないので、着付け教室を開催するためにかかった経費(講師の人件費、賃料、広告宣伝費など)を着物や帯の販売によって回収しなければ赤字になってしまいます。
そのため、売上を上げるために現場のスタッフには会社や上司からプレッシャーがかかりやすい状況になっています。
郵便局での保険の押し売りの事例でも明らかなように、組織的な販売圧力がかかると、不正な手段や強引な手段を使ってでも売上を上げようとする状況になりかねません。
生徒と販売業者は基本的には展示会の時にしか顔を合わせないその日限りの関係です。したがって、長期的な信頼関係を築くことにはあまりメリットがありません。
むしろ生徒が多少不快な思いをしたとしても、その日の売上を追及することのほうにメリットがあります。販売の機会は販売会当日にしかありませんので、契約を決めてしまいたいという思いから多少強引な営業手法が使われることも考えられます。
以上のように、様々な理由から販売会では購入を迫られる可能性があるため、講師から事前に「見るだけでいい」と言われていたとしても、相手に根負けして断りきれずに購入してしまう方もいます。
なお、販売会での押し売り等により無理やり契約させられた場合などには、書面にて契約の解除を行うことが可能になります。不当な契約が行われた際には泣き寝入りせず速やかに対応することをおすすめします。
個人運営の着付け教室が選ばれる理由のひとつが、押し売り等のトラブルの心配が少なく安心して通えるという点です。
それでは、なぜ組織ではなく個人で運営することが押し売りを防ぐことになるのか?その理由を3つご説明します。
個人運営の着付け教室は運営の主体が個人であるため、これまでご説明してきたような組織的な圧力に起因するトラブルは起こりにくくなっています。
押し売りが起こる原因が過剰なノルマにあるのであれば、ノルマのない着付け教室に通うことが一番の解決策になります。
しかし、一度も着付け教室に通ったことのない人にとっては、その教室にノルマがあるかどうかといった内部事情を事前に把握することは困難です。また、仮に着付け教室にノルマがあるかどうかを問い合わせても「あります」と正直に教えてくれるかどうかも分かりません。
一方、個人の着付け教室の場合は講師が自分ひとりで教室を運営しているため、誰からもノルマを課せられることはありません。したがってノルマ達成のために強引な営業や押し売りをする必要もありません。
会社員やアルバイトであれば、労働時間に応じて毎月安定した収入を得ることができますが、会社の方針には従わなければなりません。厳しいノルマを達成するためには、自分の望まない方法で営業せざるを得ない状況に追い込まれることもありえます。
また、ノルマを達成できなかった場合、講師が自分で着物や帯を買わなければならなかったという話もありますが、高額な着物を自己負担で買い続けることは困難なため、講師を続けられなくなってしまうケースもあります。
このように自己負担で商品を購入して売上を上げる行為は「自爆営業」と言われ、郵便局の職員が自腹で年賀はがきを買っていることなどが問題視されています。
自爆営業とは
自爆営業(じばくえいぎょう)とは、企業の営業活動において、従業員(パート、アルバイト、派遣社員)が自己負担で商品を購入し、売上高を上げる行為のこと。全てはノルマ達成と各店舗、営業所の販売、営業成績のために行なわれる。営業成績のために身銭を切る行為を自爆になぞらえた比喩である。
元々は、日本郵便の会社組織内で呼ばれるようになった言葉である。郵政省時代や日本郵政公社時代でも、売れない郵便商品の自爆営業は行われていたが、郵政民営化以後の利益追求より、一層の営業が求められている。そのため、職員にお年玉付郵便はがきなどの販売ノルマを割り当ており、その際、販売数未達分については、職員が差額分を自腹で対応し、それが高額となったことが問題視されるようになった。
郵便局員は、大量に購入したお年玉付き年賀はがきを、金券ショップに毎年売りに行くのが社員の恒例となっていた。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
講師の中には厳しいノルマが原因で一度は講師を辞めたものの、着物に関わる仕事がしたくて独立して着付け教室を始めた人もいます。
このような講師は独立によって安定した収入がなくなったとしても、健全な教室運営をしたいと考えている人が多く、これまでの経験を踏まえて個人で教室運営を行っています。
着付け教室のビジネスモデルには大きく分けて2通りの方法があります。1つ目の方法は、集客手段として無料の受講料で着付け教室を開催し、集めた生徒に対して着物や帯を販売することで収益を上げるビジネスモデルです。大手の着付け教室ではこのモデルを採用している会社もあります。
もうひとつの方法として挙げられるのが、受講料を受け取って指導を行うビジネスモデルです。学習塾や家庭教師、料理教室、ヨガ教室など多くの習い事で採用されている一般的な方法です。
個人運営の着付け教室においては、受講料を受け取って指導を行う方法が一般的です。生徒は受講料の支払いが必要ですが、着物や帯の販売を前提としたビジネスモデルではありませんので、講師が無理をして押し売りなどの強引な営業を行う必要はありません。
押し売りなどのトラブルを避けるために事前に知っておくべきポイントを改めてまとめると、以下の3点となります。
・販売ノルマなど組織的な圧力が過剰に働くと押し売りが起こりやすい
・無料の着付け教室は販売会への参加が前提となっているビジネスモデル
・個人運営の場合は組織的な販売圧力が働かないため押し売りが起こりにくい
無料で学べることは消費者にとって大きなメリットです。しかし、販売会へ参加しなければならないことや、販売員からの接客を断らなければならないことは時間的・精神的負担となることもあります。
着付け教室を選ぶにあたっては、料金以外にも様々な観点から教室を比較検討し、ご自分にあった着付け教室を探すことが大切です。
インターネットやSNS等の普及によって着付け教室のあり方や消費者の志向にも多様化が進み、今後は押し売りの原因となるノルマや組織的な販売圧力とは無縁の個人運営の着付け教室が増えていくことが予想されます。
大手の着付け教室に通う以外の選択肢が広がり、今まで以上に自分に合った着付け教室を選ぶことできるようになりますが、一方では教室数の増加にともなう質の低下にも注意しなければなりません。
そこで、個人運営の着付け教室の選ぶ際にどのような点に気をつければよいのか?選び方のポイントをご紹介します。
個人で運営している着付け教室は知名度がないため、名前も聞いたことのない教室に通うことを不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
きちんとした技術や知識のある先生なのか?分かりやすく教えてもらえるのか?といった心配をされる方も多いのではないかと思います。
そのような疑問や不安を解消するために最初に確認すべきポイントが講師の資格や経歴です。
着付けの資格を取得している講師であれば、自己紹介やプロフィール欄に取得した資格等に関する記載がありますので、最初に確認することをおすすめします。
他装(人に着せる)の資格を持っていれば着付けの指導は可能ですが、資格のレベルについては教室や学院によって異なりますので、これまでの指導経験や実績などもあわせて確認できるとより安心です。
着付けの指導には着物・帯などの知識や着付け技術が必要です。しかし、その知識や技術を相手にきちんと伝えるためにはコミュニケーション能力が欠かせません。
相手に一方的に説明するだけでは生徒の理解や上達にはつながりませんので、相手の心情や理解度を把握しながらの指導が必要になります。
つまり、指導力のある講師とは、自分が一方的に話をするだけはなく「生徒の話をきちんと聞き、生徒の気持ちを考える」ことができる講師ということになります。
指導力やコミュニケーション能力というと少し分かりにくいかもしれませんが、「この先生は感じがいい」と思える講師にはこのような能力や魅力があるといえます。
一方、資格や着付けの技術は立派でも「感じが悪い」講師に教わる場合、楽しく習い事を続けることはできません。知識や技術は講師にとって最低限必要なものですが、それだけを基準にして着付け教室を選ぶと失敗してしまう可能性があります。
そこで、気になる着付け教室を見つけたら、まずは教室の見学をお願いしてみることをおすすめします。
経歴や資格等はネットでも確認できますが、講師の人柄は会ってみないと分からないため、話を聞いてみたり、質問してみたりするのが一番です。
ネット上の情報には不確かな情報や間違いもあり、正しい情報を見極めるのは難しい状況です。おすすめやランキング形式の記事やブログなども実際には広告の場合もあります。
口コミや評判も参考にはなりますが、実際に講師に会って自分の目と耳で得た情報に勝るものはありません。少し手間と時間は必要になりますが、着付け教室に通う際には事前に教室の見学をお願いするとよいでしょう。